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珊瑚色ラプソディ (講談社文庫 お 35-19) 文庫 – 1997/7/1
- 本の長さ357ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1997/7/1
- ISBN-104062635534
- ISBN-13978-4062635530
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商品の説明
著者について
’82年『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞。’86年『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞を受賞。’89年『99%の誘拐』で第10回吉川英治文学新人賞を受賞。同年、『クラインの壺』刊行と同時にコンビを解消する。その後井上氏は井上夢人の筆名で、『ダレカガナカニイル…』『パワーオフ』『メドゥサ、鏡をごらん』などを出す。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1997/7/1)
- 発売日 : 1997/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 357ページ
- ISBN-10 : 4062635534
- ISBN-13 : 978-4062635530
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,548,928位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
徳山諄一と井上泉(現・井上夢人)による共作作家。
1982年
「岡嶋二人」名義による『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。
1985年
『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞受賞。
1988年
『99%の誘拐』で第10回吉川英治文学新人賞を受賞。
1989年
『クラインの壺』発刊と同時に「岡嶋二人」を解散。
1992年
「井上夢人」名義の『ダレカガナカニイル…』でソロデビュー。
上記が、恐ろしく簡単な略歴です。
デビュー当初からミステリーを書いていましたし、ミステリー作家として分類されることが多いのですが、独立して「井上夢人」として書くようになってからは、純然たるミステリーは1本も書いていません。(でももちろん、「ミステリー作家」と呼んでくださったって、ちっとも構わないのです。ただ、「ミステリーが読みたくて買ったのに……」なんてことが起こるかもしれませんけど )
ソロデビューをする以前は、「人さらいの岡嶋」などと呼ばれたりもして、誘拐物の小説が得意だったことになっているようですが、誘拐物──さほど多いわけでもありません。
「井上夢人」の名前で仕事をするようになってからは、コンピュータに強い作家などと呼ばれることもあるようですが、実際は好きでいじくっている程度ですから、そんなに強いわけじゃありません。小説の題材にしばしばコンピュータやネットが登場するので、そんなふうに思われているだけです。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この作品、とにかく全てが謎だらけで始まる。彩子が裏切ったのか? 友人は何処へいったのか? 証言の食い違いは何故か? 様々なところで感じる何とも言えないチグハグ感は何か? 読み進めば進むほど、作中の里見と同じように混乱して行くことになる。そのひきつけ方が実に巧い。
この作品の舞台こそ沖縄の孤島であるが、この作品の背景にある問題は日本各地で現在も起こっていること。発表から既に20年近い歳月が経っているが、この問題は解決されていない…どころか、さらに悪化しているかも知れない。陳腐な言い方ではあるけど、全く古臭さを感じないのだ。
この作品、かなり大掛かりなトリックを用いているのだが、リアリティを考えると、流石にちょっと「?」と思う部分はある。テーマである問題は深刻としても、果たしてそこまでやってしまうか、といわれればいささか疑問が残る。また、物理的にそこまで完璧にできることも有り得ないだろう。そこはちょっと気になった。
とは言え、作品としての完成度は高いと思う。
岡嶋二人の推理小説としては異色の部類に入る作品だと思います。氏の他作品で見られる巧妙な仕掛けは本作ではあまりありません。作者はストーリー全体にもっと大きな罠を仕掛けています。そういう小説ですので、ストーリーの仕掛けに関する解説は読者の興をそぐことになるので控えますが、いつもの岡嶋二人の作品のような爽快な読後感はありませんでした。かなり重厚なテーマをこの作品は含んでいるからです。
前半の追跡行と関係者の証言はなかなかサスペンスフルで、作者はこの話を後半どう収集していくのか期待せずにはいられませんでした。真相がわかるとそうした証言の不可思議さもちゃんと説明がつきます、つきますがあまりに重い真相なので、してやられたという感じはありませんでした。私が岡嶋二人に期待するものとちょっと違った結末だったので、それはないよという・・・
氏の作品の中では中ぐらいの出来だと私は思っていますが、社会派推理小説がお好きな方なら一読の価値がある推理小説だと思います。